乙女に夢を見せさせて!

「あややー!私の焼きあがったから、食べよー!
って、もう食べてるじゃん!2人とも早いよ!」

頼くんと目を合わせて由麻にごめんと言う。
少しこの雰囲気が好きで笑っちゃう。
面白いわけじゃないのに、楽しくてつい。


後片付けが終わった。
由麻と頼くんはいつもはもう帰る時間。
珍しく頼くんだけが少し残っていた。

「頼くんどうしたの?忘れ物?」

「今日は忘れ物していないよ。綾乃さんはフィナンシェ好きなんだよね。今日の食べきれなくてラッピングしたから、コンテストに向けての息抜きでどうぞ」

「えっ!いいの。頼くんのフィナンシェ大好きだからとっても嬉しい」

可愛いラッピングがされたフィナンシェを頼くんがくれた。とっても嬉しい。コンテスト頑張れちゃう!

「コンテスト頑張って。応援してる。本番見に行っていい?」

「ちょっと上手くできるかはわからないけど、ぜひ見にきて!コンテスト頑張るね!」

それじゃと頼くんは帰ってしまった。
夏先輩は18時まで自習室で最近は鍵を閉める時にだけ来てくれるから、それまで直哉が来ないと1人。
寂しさなんて忘れてしまうほど集中するぞ!


ガラガラ

家庭科室の扉が開く。