乙女に夢を見せさせて!

焼きたてのパンケーキのいい匂い。
お母さん珍しく焼いたのかな。
それとも直哉の家で寝ちゃったかな?
それは迷惑かけちゃうから起きないと!

ガッ

「痛っ」

起きあがろうとしても起き上がれない。
直哉が上に乗ったままなこと忘れてた。
たんこぶできたよ。この痛さ。

「直哉起きてる?ねぇどいてほしんだけど?」
「ん…。まだ寝させて。」
「いやここ学校だからね?無理よ?起きて!」

直哉は使い物にならない。
仕方がないので、なんとか自力で直哉の重しから抜け出す。

「重いわ。ほんと起きて。」

ゆさゆさと直哉をゆする。さっさと起きて欲しい。

(どれくらい寝ちゃったんだろう?)

時計を見る。
17:30
デザインを考えて話し合っていた頃は16:30くらいだから1時間くらい寝てしまっていた。

(部室は18時に閉めなきゃいけないから。まだ、鍵閉めできないからさっさと出ないと)

「直哉起きて。置いていくよ?」

「やだ。起きる。ちょっとまって」

ようやく直哉が起きる気になってくれた。
はぁ疲れた、寝てたはずなのに。
もう夕方で夕焼けが綺麗だった。
直哉と自転車を押して歩く。

「綾乃はさ。」

「何?」