乙女に夢を見せさせて!

「エプロン持ってるの?!貸してください!」

「いいよー。今二つ持っててどっち使う?」

そう言って作ったエプロンと、前から使ってたエプロンを出そうとした時思い出した。

(あれ?昨日花梨先輩とフリルたくさん作ったのはいいけど何にもつけられないのは悲しいよねってなって…)

嫌な予感がするが、もう2個持っているって言ってしまった以上出すしかない。腹を括ろう。

「ごめん使いにくいデザインかも…。ごめん。どっちにする?」

スッと持っていたエプロンを出したら、昨日完成したのはフリルたっぷりの甘々なデザイン。でも、今まで使ってたのはシンプルな黒のエプロン。

「じゃあ。この黒の貸してください」

頼くんはやっぱり黒を選んだ。

「フリルいっぱいの出してどっちって言ってごめんね。昨日まではシンプルなデザインにしてたから忘れてた」
「昨日まで?」

不思議そうな顔をしてこっちを覗き込む。
可愛いんだが!?

「昨日部活で先輩とはしゃいでフリルたっぷりにしちゃってたんだよね。」
「そうなんだ。エプロンいきなりなのにありがとう。この恩は何で返したらいい?」
「あっ!鍵閉め一緒にして欲しい。鍵の置く場所ちょっとあやしくて一緒に確認して欲しい」
「じゃあ一緒に職員室行こう」

2人で職員室まで少し迷子になりながらおしゃべりして歩いた。

「そういえば、頼くんなんで今日エプロン必要なの?」