好きになった人は、みんなのアイドルで 4

「ただいま」
アルバムを見て盛り上がっていると、悠太郎くんのお父さんが帰ってくる。

「お邪魔してます!朝比奈紬です」
「よろしくお願いします」

「悠太郎の父です」
「悠太郎のこと、ありがとね」
「……プリン買ってきました」

にっこり笑ってプリンを見せてくれる。
……お父さんも、悠太郎くんとそっくり。
朝倉家、優しい雰囲気が皆似てる。すごく素敵な家族。
……私も、いつかこの一員に……なんて。

「つむぎさん、ゆっくりしてってね」

「はい、ありがとうございます」

緊張してたけど、お父さんも優しそうで良かった。

「じゃあ、お父さんも帰ってきたし、ご飯にしましょ」

いつの間にかまたテーブルにみっちり並ぶ料理。
「……すごい、ご馳走だ」

「母さん、作りすぎだよ食べ切れないよ」
悠太郎くんが笑う。

「だってつむぎさんにお腹いっぱい食べてほしいじゃない」

「ありがとうございます、たくさん食べます」

「いただきます」と挨拶をして5人で食卓を囲む。
山盛りの唐揚げを1つ食べると、とても美味しい。

「なんでいっつも俺の顔見てくるの」
悠太郎くんに笑われて初めて気付いた。

「……美味しいから」
美味しいと、悠太郎くんの顔見ちゃうよ。好きだから。

「お口に合う?大丈夫?」
悠太郎くんのお母さんが心配そうに聞いてくる。

「全部美味しいです。……ほんとに、ありがとうございます」

悠太郎くんが、この唐揚げよりも私の唐揚げが美味しいって言ったのは、絶対お世辞。
……朝倉家の味、覚えたい。
私もこの家族に、入りたい。