こうして、朝ちゃんはsana、私はumiという名で、学校のみんなには内緒で、トワイライトとしての活動している。
「それより、朝ちゃん、危なかったね……」
スマホ画面をスクロールしながら、ファンからのコメントを嬉しそうに眺める朝ちゃんの横で呟く。
「ん?危なかった?」
「今朝だよ。ほら、みんなトワイライトの新曲のことで盛り上がってたし、朝ちゃん、カラオケに誘われてたし
……!」
「ふふっ、私の誤魔化し方天才的だったよね!みんながumiちゃんのこと褒めるから、ニヤケそうだったの抑えて頑張ったんだよ!」
「……もうっ、こっちはヒヤヒヤだよ」
朝ちゃんが、私のことを褒められて嬉しい、なんて言ってくれることだって、ありがたい。
でも、最近は、なぜか胸の奥がざわざわして落ち着かない。
活動を始めたばかりの頃は、“顔を出してないんだから大丈夫”と思っていた。
でも最近は、学校でもトワイライトの話を聞くことが増えている。
朝ちゃんは人気者だし常に人に囲まれているからこそ、些細なことがきっかけで、私たちの秘密がバレるんじゃないかと心配になる。
もし。
もし何かの拍子に、声で気付かれたりしたら――。
「よる?」
朝ちゃんが不思議そうにこちらを覗き込む。
「ごめんね。大丈夫。バレないようにもっと気をつけるから」
「うん、ありがとう」
そう返しながらも、ほんの少しのモヤモヤは消えない。
その時だった。
───ブブッ
というバイブ音が朝ちゃんのスマホから聞こえ、数秒だった時。
「えーーーーーー!!」
突然、朝ちゃんが大声を出して立ち上がった。
「……スカウトがきたっ!!」
「えっ……ス、スカウト?」



