放課後。
旧校舎の一番奥にある元放送室。
私はあぐらをかいて床に座りながら、膝の上でギターを鳴らす。
ポロン。
誰もいない、静かな部屋に柔らかい音が広がる。
一日のうち、一番好きな時間。
「♪ 隠れられる夜があるから――」
───タッタッタッタッタッタ
小さく歌詞を口ずさんでいると、遠くから騒がしい足音が近づいてくる音がする。
私が一番好きな時間の中の、大好きな瞬間の一つ。
歌詞を紡ぐ口元が自然と緩んでいると、次の瞬間、放送室の重い扉が勢いよく開かれた。
「よるーー!新曲聴かせて!」
息を切らした彼女が、私の正面に滑り込むかのように正座した。
「朝ちゃん、そんな慌てなくても曲は逃げないよ」
「だって……よるの新曲が聴けるっていうから私、今日の学校頑張ったんだよ?」
と上目遣いでこちらを見つめてくる朝ちゃんのキラキラした瞳にキュンとする。
高嶺の花であり、普段、みんなの前ではしっかり者のお姉ちゃんって感じ。
でも、私といると、ちょっと違う。
甘えたになるっていうのかな……。
「……それは、嬉しいけど」
と、にやけそうになる口元を抑えつつ、ギターを持ち直す。
「準備ができたらお願いします!先輩!」
朝ちゃんに「はい、はい」と笑みを含んで答えながら、歌詞が書かれたノートを渡す。
「じゃあ、いくね」
――あれは、私たちがまだ一年生だった半年前の11月。
旧校舎の一番奥にある元放送室。
私はあぐらをかいて床に座りながら、膝の上でギターを鳴らす。
ポロン。
誰もいない、静かな部屋に柔らかい音が広がる。
一日のうち、一番好きな時間。
「♪ 隠れられる夜があるから――」
───タッタッタッタッタッタ
小さく歌詞を口ずさんでいると、遠くから騒がしい足音が近づいてくる音がする。
私が一番好きな時間の中の、大好きな瞬間の一つ。
歌詞を紡ぐ口元が自然と緩んでいると、次の瞬間、放送室の重い扉が勢いよく開かれた。
「よるーー!新曲聴かせて!」
息を切らした彼女が、私の正面に滑り込むかのように正座した。
「朝ちゃん、そんな慌てなくても曲は逃げないよ」
「だって……よるの新曲が聴けるっていうから私、今日の学校頑張ったんだよ?」
と上目遣いでこちらを見つめてくる朝ちゃんのキラキラした瞳にキュンとする。
高嶺の花であり、普段、みんなの前ではしっかり者のお姉ちゃんって感じ。
でも、私といると、ちょっと違う。
甘えたになるっていうのかな……。
「……それは、嬉しいけど」
と、にやけそうになる口元を抑えつつ、ギターを持ち直す。
「準備ができたらお願いします!先輩!」
朝ちゃんに「はい、はい」と笑みを含んで答えながら、歌詞が書かれたノートを渡す。
「じゃあ、いくね」
――あれは、私たちがまだ一年生だった半年前の11月。



