余所者-よそもの-


言われた通りの時間に玄関に立つ。

支度って言っても、メイク道具もなければ身なりを整える洋服もアイテムもない。
水で軽く顔を洗い、髪は手櫛で整えて。
洋服は昨日ユキにもらったものそのまま。

お弁当は時間的にも体調的にもとても食べることができなくて、そのまま手に持つ袋に下げている。
あとでどこかで食べよう。


家を出て、ユキの後ろを静かについて歩く。
目に痛いほど眩しい夕日に、あれからずいぶん眠ってしまっていたんだなと気づいた。

今日はどこに行くのか。
そんなことよりも颯爽と前を歩くユキが恨めしくてたまらない。

細身のパンツをブーツインの、上はブルゾン。
オールブラックコーデはフワフワ毛皮のヒョウ柄ハットとアクセでしっかり締めてる。

モデル雑誌からそのまま飛び出したみたいなユキに対し、なんてみすぼらしい恰好をしている自分。
隣を歩くのが恥ずかしい……。