尊い推し兄弟に愛されてます!?

玲央くんは面倒そうに前髪をかき上げた。

その仕草すら絵になるのずるい。


「で、一華の班はどこ行くことにしたの」

「修学旅行?」

「うん」


私は班で話していた候補をいくつか挙げる。


「あ、あと自由行動ではカフェ巡りしたいなーって話してて」


すると玲央くんが、ふーんと頷いた。


「じゃあ俺んとこもその辺にするわ」

「えっ」

「大体、俺が言ったこと通るし」

「すごっ……」


さすがだわ……

でも玲央くんは、なぜかつまらなそうに笑った。


「別につまんねぇよ」

「え?」

「みんな勝手に合わせてくるだけだし」


その声は、少しだけ冷めていた。


「俺、そんな偉いやつじゃねーのにな」


私は思わず玲央くんを見上げた。

周囲から見れば、玲央くんは完璧な人だ。

モデルもしていて、人気者で、顔も良くて。

それなのに勉強もちゃんとこなす。

でも。


「……私は、そういうところも玲央くんらしいと思うけどな」

「は?」

「みんな、玲央くんと一緒なら楽しいし、安心できるんだと思う」


玲央くんが少しだけ目を見開く。

私は続けた。


「玲央くんって適当に見えるけど、意外と周りちゃんと見てるし」

「それ褒めてる?」

「褒めてる!」