尊い推し兄弟に愛されてます!?


「はいはい、今行きますよー」


鞄を持って窓際に向かう玲央くんが、ちらっと佐伯くんを見た。

その目がほんの少しだけ鋭かったことに、私はまだ気づいていなかった。




休み時間になり、私はトイレへ向かうために廊下を歩いていた。

佐伯くん、すごく良い人そうだったな。

まさか私のファンクラブがあるなんて……。

ファンクラブって、何をするんだろう。

やっぱり会報とか……?

なんて考えていると。

目の前で、担任の先生と話している玲央くんの姿があった。

なにやら真剣な顔で頷いている。

話し終わると、私と目が合ったのでドキッとした。


「なに見つめてんだよ?」

「み、見つめてなんかっ――」


いや、いつも見つめてます!

毎日供給ありがとうございます!


「今度撮影で数日休むから……その話してた」


この前ゆずくんが言ってたことを思い出した。


「あ……もしかしてそれって……特集されるやつ?」

「なんで知ってんの?」

「ゆずくんから聞いてっ」

「あいつか……おしゃべり野郎」


イラッとしたような表情をしたので慌てて両手を振った。


「詳しくは知らないよ!?」


人気モデルの朝倉莉子も一緒なのは聞いたけど……


「相変わらず、すごい人気だねっ」


すると玲央くんが、ぼそっと呟く。


「……そっちもだろ」

「え?」

「いや別に」