尊い推し兄弟に愛されてます!?

距離が近くて、私の肩に玲央くんの腕がぶつかる。


「修学旅行の班決め?」


玲央くんが、ちらっと紙を見る。

「へー」

その視線が、なぜか佐伯くんへ向いた。


「……楽しそうじゃん」

「え?」


空気が、一瞬だけ変わる。

すると若城くんがニヤニヤしながら言った。


「佐伯、村瀬さんと同じ班になれて超喜んでるんだよ」

「おい若城!」


慌てる佐伯くんに対して、玲央くんは、ふーんとだけ返した。

そのくせ、なぜか少しだけ目が笑ってない。


え。

なんか。

怖い?


私は思わず玲央くんを見上げた。

すると玲央くんが、ふいに私を見る。


「一華」

「は、はいっ」

「お前班長になってるけど……ちゃんと班まとまんの?」

「えっ」

「すぐ話脱線するし」

「しません!!」

「いやする」

「しますね」


美月まで頷いた。


「なんで美月まで!?」


みんなが笑い出す。


「ねぇ玲央くん早く来てよー!女子メンバーやっと決まったよぉ」

クラスの女子が遠くから叫ぶ。

見ると、窓際で玲央くんの班の女子決め争奪戦を制した女子たちが、色めき立っていた。

すごいなぁ……宝くじに当たったかのような驚きようだ。