思わず動きが止まる。
玲央くんは、さっきまでみたいに笑ったまま言った。
「むしろ、お前らしくて面白いじゃん」
「……っ」
心臓が、また変な音を立てた。
すると玲央くんは、ふっと私の額を軽く小突く。
「じゃ、生徒会長さん。また明日」
そう言って背を向ける。
私はその場に固まったまま、遠ざかる背中を見つめていた。
……なに今の。
なんで、こんなにドキドキしてるの!?
玲央くんにとんでもないものを見られた私は、その後しばらく放心状態だった。
どうやって駅まで辿り着いたのかも、よく覚えていない。
いや、覚えてる。
覚えてるけど。
『“独占欲強め”とか、完全に俺じゃん』
って言ってたけどさ。
独占欲強いの!?
玲央くんがそんなタイプだとは知らず……
いや……あの顔面でそれは、最高です。
私は歩きながら、悶えていた。
多分道行く人に、変な目で見られていたかもしれない。
するとその時。
「……あれ?いっちゃん?」
聞き慣れた声がして、私はぱっと顔を上げた。
駅前のベンチの近くに、ゆずくんが数人の友達と一緒に立っていた。



