私のかみさま(改訂版)

――……




『なんで泣いているんだい?』



さっきまで、自分の部屋にいたはずなのに
気付けば私は、何もない真っ白な空間に
ひとり座り込んでいた。


そんな私に向けて
どこからか、幼い声が降ってきた。


少し、心配そうに問いかけてきた
その声の主を探すけど


まわりを見渡しても
変わらず、真っ白い空間が広がっているだけで、誰の姿も見当たらない。



……ああ。きっと私は、今、夢を見ているんだ。



にじむ視界で
真っ白な世界を眺めながら
ぼんやりと、そう思う。


きっと、現実の私は、泣き疲れて
あのまま眠ってしまったのだろう。



『何か辛いことがあった?』

「…」



……夢なら、空想上の存在になら
現実では口にできない、この気持ちを
吐き出してもいいだろうか。



「………生きるのが、怖くて」



瞳を濡らしたまま
ぽつりと言葉をこぼした私に

変わらず、姿は見えないけど
優しく、寄り添うように
その人は、声を返してくれる。



『どうして?』

「…他人(ひと)と関わるのが怖い」

『なぜ?』

「……何が正しくて、間違いなのか
分からなくなったから」