私のかみさま(改訂版)

……ん?……と言うか…



「…自宅前?」



思わず口からこぼれる疑問。


山頂に、それらしきものは見当たらない。

そもそも、家を建てられるような広さもなければ
そういった場所でもない。

ここは、神様を祀る場所であって
人が住む場所じゃない。


道中、山小屋なんてものもなかったし…



「…」



……ホームレス?


再ひ、あたりを見渡すけど
段ボールの床や家は見当たらない。

それに、少し変わった格好だけど
身なりはちゃんとしてる。

ホームレスってわけではなさそうだ。



「家なんてどこに…」

「あるだろ。お前の目の前に」

「目の前にって…」



…………まさか、『これ』?


……いやいや。だって、これは…



「…お社じゃないですか」



目の前にあるのは、古びた小さな社。


屋根や賽銭箱…
至るところが随分とぼろぼろで

小さな頃、訪れた時よりも
随分寂れたような印象を受ける。


ぽつんと佇(たたず)む小さな社。

見ていると
なんだか、もの悲しい気持ちになってくる。



「そうだ。その社が俺の家だ」


…。



「……そうなんですか」



…………うん。



不審者確定。



社が家って…


どう考えても、どう見ても
人が入れる大きさじゃない。

入れるのはせいぜい犬や猫、小動物程度のもの。