私のかみさま(改訂版)

生きることが怖かった。



小さな頃は、自分と自分に近しい人だけの
穏やかな世界の中で
平和に自由に生きていたけど


成長して、自我が芽生えて
受け取る情報が増えていくにつれて


いつの間にか広がっていた世界の中で
『比較』に悩むことが増えた。


『自分』と『他人』との比較。


それは、容姿だったり、性格だったり
能力だったり、家庭環境だったり、価値観だったり…


挙げればきりがない。


その、きりがない比較を
ひとりで勝手に永遠と続けて
落としどころを見つけられずにいたのが私だった。


周りと比べて、劣っている感覚が
劣等感が強かった。


まわりの人は、みんな
『特別なもの』を持っているのに


私は、平凡な容姿に、性格で


勉強も苦手、運動も得意じゃない。


これといった特技も趣味もなくて
『つまらない』人間だったから。


優れたものを持っていない自分はダメな人間だと
こんな自分じゃ愛されないと思っていた。


『からっぽ』の自分を知られて
他人(ひと)に離れていかれるのが怖かった。


だから、ずっと


嫌われたくない一心で
相手が喜ぶような『答え』を選んで、演じて
生きてきた。