六人で懐中電灯を手に、薄暗い森の中へ足を踏み入れる。
昼間だというのに、木々が空を覆っているせいで辺りはひんやりと薄暗い。
「なんか、普通に怖いんだけど……」
結愛が私の腕にぎゅっとしがみついた。
「大丈夫だよ」
そう言いながらも、私も少し緊張していた。
先頭を歩く新は、地面に残る足跡をじっと観察している。
「足跡は一人分。しかも大人じゃない」
「なんで分かるんだ?」
陸が首を傾げる。
「歩幅が狭い。体重も軽い」
さらっと答える新に、陸が感心したように口笛を吹く。
「さすが頭脳の天才」
その時。
「止まってください」
後ろを歩いていた美琴が鋭い声を上げた。
全員が足を止める。
「どうしたの?」
私が聞くと、美琴は前方の地面を指差した。
そこには、細いワイヤーが木と木の間に張られていた。
「うわっ、全然見えなかった……!」
結愛が息を呑む。
「引っかかれば転倒していたでしょうね」
「ナイス、美琴」
私が言うと、美琴は少しだけ頬を赤くした。
「べ、別に。このくらい普通です」
陸がしゃがみ込み、ワイヤーを外す。
「ってことは、犯人は俺たちがここに来るのを予想してた?」
「違う」
新が即座に否定する。
「これは“侵入者全般”への罠だ。かなり前から仕掛けてあった可能性が高い」
「つまり、計画的ってことか」
蒼真が珍しく真面目な顔になる。
さらに進むと、小さな開けた場所に出た。
そこには古びた倉庫がぽつんと建っている。
そして、その前には——
私たちの班の食材箱。
「見つけた!」
私が駆け出そうとした瞬間。
新が腕を掴んだ。
「待て」
「え?」
次の瞬間。
ガタンッ!!
頭上から大きな網が落ちてきた。
寸前で新に引き戻され、私はなんとか避ける。
「危なっ……!」
陸が目を見開く。
「また罠かよ!」
「随分と手が込んでますね」
美琴が険しい表情を浮かべる。
すると、倉庫の中から物音がした。
ギィ……と扉が開く。
現れたのは、小柄な人影。
フードを深く被り、顔が見えない。
「誰!?」
私が叫ぶ。
その人影は少し肩を震わせたあと、突然走り出した。
「逃がすか!」
私は反射的に地面を蹴った。
運動神経には自信がある。
一気に距離を詰める。
相手も速い。
けれど——
「そっち塞いだ!」
陸が横から回り込み、
「逃走経路、右三メートル先の木の裏!」
新が指示を飛ばす。
私は方向を変え、一気に踏み込んだ。
「捕まえた!」
相手の腕を掴む。
フードが外れた。
現れた顔を見て、全員が目を丸くした。
「……え?」
そこにいたのは——
この研修施設で雑用をしている、小学生くらいの少年だった。
昼間だというのに、木々が空を覆っているせいで辺りはひんやりと薄暗い。
「なんか、普通に怖いんだけど……」
結愛が私の腕にぎゅっとしがみついた。
「大丈夫だよ」
そう言いながらも、私も少し緊張していた。
先頭を歩く新は、地面に残る足跡をじっと観察している。
「足跡は一人分。しかも大人じゃない」
「なんで分かるんだ?」
陸が首を傾げる。
「歩幅が狭い。体重も軽い」
さらっと答える新に、陸が感心したように口笛を吹く。
「さすが頭脳の天才」
その時。
「止まってください」
後ろを歩いていた美琴が鋭い声を上げた。
全員が足を止める。
「どうしたの?」
私が聞くと、美琴は前方の地面を指差した。
そこには、細いワイヤーが木と木の間に張られていた。
「うわっ、全然見えなかった……!」
結愛が息を呑む。
「引っかかれば転倒していたでしょうね」
「ナイス、美琴」
私が言うと、美琴は少しだけ頬を赤くした。
「べ、別に。このくらい普通です」
陸がしゃがみ込み、ワイヤーを外す。
「ってことは、犯人は俺たちがここに来るのを予想してた?」
「違う」
新が即座に否定する。
「これは“侵入者全般”への罠だ。かなり前から仕掛けてあった可能性が高い」
「つまり、計画的ってことか」
蒼真が珍しく真面目な顔になる。
さらに進むと、小さな開けた場所に出た。
そこには古びた倉庫がぽつんと建っている。
そして、その前には——
私たちの班の食材箱。
「見つけた!」
私が駆け出そうとした瞬間。
新が腕を掴んだ。
「待て」
「え?」
次の瞬間。
ガタンッ!!
頭上から大きな網が落ちてきた。
寸前で新に引き戻され、私はなんとか避ける。
「危なっ……!」
陸が目を見開く。
「また罠かよ!」
「随分と手が込んでますね」
美琴が険しい表情を浮かべる。
すると、倉庫の中から物音がした。
ギィ……と扉が開く。
現れたのは、小柄な人影。
フードを深く被り、顔が見えない。
「誰!?」
私が叫ぶ。
その人影は少し肩を震わせたあと、突然走り出した。
「逃がすか!」
私は反射的に地面を蹴った。
運動神経には自信がある。
一気に距離を詰める。
相手も速い。
けれど——
「そっち塞いだ!」
陸が横から回り込み、
「逃走経路、右三メートル先の木の裏!」
新が指示を飛ばす。
私は方向を変え、一気に踏み込んだ。
「捕まえた!」
相手の腕を掴む。
フードが外れた。
現れた顔を見て、全員が目を丸くした。
「……え?」
そこにいたのは——
この研修施設で雑用をしている、小学生くらいの少年だった。


