朝、陽が先に目覚める。
まだ6時前。
右側で雅人がまだ寝てる。
少し無防備な寝顔。
昔と同じ。
起こさないようにそっと起きて、
キッチンで水を飲む。
静かな部屋。
まさくんの部屋にいる。
不思議。
10年前は当たり前だったのに。
胸が少しだけ熱くなる。
その時、
ドン、ドン、と強い足音。
「あーーよかったー。」
寝癖のままの雅人。
「ようちゃんいないかと思った。」
そのまま抱きしめる。
まだ少し寝ぼけた体温。
陽少し笑う。
「いるよ。」
「起こしてごめんね。」
「まだ早いから寝たら?」
雅人首を振る。
「ううん。」
少しだけ不安そうに。
「起きる。」
少し間。
「…消えたかと思った。」
陽一瞬言葉を失う。
優しく背中を撫でる。
「消えないよ。」
雅人安心したように息を吐く。
「コーヒー飲む?」
陽すぐ答える。
「飲みたい!」
雅人笑う。
「ようちゃんブラック飲めなかったよね。」
陽笑う。
「飲めるようになったよ。」
雅人少し驚く。
「大人になったね。」
陽少しだけ寂しそうに笑う。
「10年だもん。」
雅人静かに言う。
「でも中身あんまり変わってない。」
陽見る。
「優しいとこ。」
静かな朝の光。
コーヒーの匂い。
10年の空白が、
少しずつ普通の時間に戻っていく。
「今日の予定は?」
「午前中出版社行って、午後からお店で編み物教室。」
「家まで送る。」
「大丈夫、近いし。まだ時間あるから歩いて帰るよ。」
「俺も時間あるから歩いて送ってく!」
「いいのに。」
少し笑う。
(ちょっと嬉しい)
外に出る。
昨夜の雨が嘘みたいに晴れている。
少し冷たい朝の空気。
並んで歩く。
少しだけ距離がある。
雅人がちらっと陽を見る。
陽も気付いている。
でも何も言わない。
数歩歩いたあと、
雅人がゆっくり手を出す。
触れるか触れないかの距離。
10年前と同じ。
陽も少しだけ指を近づける。
指先が触れる。
止まる2人。
雅人小さく言う。
「…いい?」
陽小さく頷く。
「うん。」
雅人手を握る。
しっかり。
陽少し笑う。
「念願だね。」
雅人笑う。
「やっと叶った。」
陽聞く。
「そんなに?」
す
雅人即答。
「そんなに。」
少し照れながら。
「会った日からずっと繋ぎたかった。」
陽笑う。
「我慢してたんだ。」
雅人真顔。
「10年我慢したから。」
陽吹き出す。
2人で笑う。
朝の光の中、
10年越しの手繋ぎデートが叶った。
まだ6時前。
右側で雅人がまだ寝てる。
少し無防備な寝顔。
昔と同じ。
起こさないようにそっと起きて、
キッチンで水を飲む。
静かな部屋。
まさくんの部屋にいる。
不思議。
10年前は当たり前だったのに。
胸が少しだけ熱くなる。
その時、
ドン、ドン、と強い足音。
「あーーよかったー。」
寝癖のままの雅人。
「ようちゃんいないかと思った。」
そのまま抱きしめる。
まだ少し寝ぼけた体温。
陽少し笑う。
「いるよ。」
「起こしてごめんね。」
「まだ早いから寝たら?」
雅人首を振る。
「ううん。」
少しだけ不安そうに。
「起きる。」
少し間。
「…消えたかと思った。」
陽一瞬言葉を失う。
優しく背中を撫でる。
「消えないよ。」
雅人安心したように息を吐く。
「コーヒー飲む?」
陽すぐ答える。
「飲みたい!」
雅人笑う。
「ようちゃんブラック飲めなかったよね。」
陽笑う。
「飲めるようになったよ。」
雅人少し驚く。
「大人になったね。」
陽少しだけ寂しそうに笑う。
「10年だもん。」
雅人静かに言う。
「でも中身あんまり変わってない。」
陽見る。
「優しいとこ。」
静かな朝の光。
コーヒーの匂い。
10年の空白が、
少しずつ普通の時間に戻っていく。
「今日の予定は?」
「午前中出版社行って、午後からお店で編み物教室。」
「家まで送る。」
「大丈夫、近いし。まだ時間あるから歩いて帰るよ。」
「俺も時間あるから歩いて送ってく!」
「いいのに。」
少し笑う。
(ちょっと嬉しい)
外に出る。
昨夜の雨が嘘みたいに晴れている。
少し冷たい朝の空気。
並んで歩く。
少しだけ距離がある。
雅人がちらっと陽を見る。
陽も気付いている。
でも何も言わない。
数歩歩いたあと、
雅人がゆっくり手を出す。
触れるか触れないかの距離。
10年前と同じ。
陽も少しだけ指を近づける。
指先が触れる。
止まる2人。
雅人小さく言う。
「…いい?」
陽小さく頷く。
「うん。」
雅人手を握る。
しっかり。
陽少し笑う。
「念願だね。」
雅人笑う。
「やっと叶った。」
陽聞く。
「そんなに?」
す
雅人即答。
「そんなに。」
少し照れながら。
「会った日からずっと繋ぎたかった。」
陽笑う。
「我慢してたんだ。」
雅人真顔。
「10年我慢したから。」
陽吹き出す。
2人で笑う。
朝の光の中、
10年越しの手繋ぎデートが叶った。

