真昼の星空

「日曜の夜、東京戻ってきてから会える?」

「札幌一泊二日だからスケジュールパンパンで多分遅い便になるの。」

「そっか。俺は全然構わないけど、陽ちゃん大変なら…月曜日なら会える?」

「そうしようか。」

駅までの帰り道。

並んで歩く。

昨日より近い距離。

でも。

まだ少しだけ隙間がある。

歩くリズムが同じになる。

その瞬間。

指先が少し触れた。

ほんの一瞬。

電気みたいに。

苦しいくらいにドキドキする。

(繋ぎたい)

思う。

でも。

(まだだめ)

自分でブレーキをかける。

雅人も気づいている。

でも何も言わない。

それが優しい。

雅人が言う。

「次に会えるの月曜か。」

少し寂しそう。

陽頷く。

「そうだね。」

少し笑って。

「仕事頑張ろうね。」

少し間。

「LINEする。」

さらに。

少しだけ軽く言う。

「ホテルで暇だったら電話しちゃうかも。」

雅人一瞬止まる。

顔が一気に明るくなる。

「ようちゃん!電話待ってる!」

その反応が面白くて。

陽は吹き出す。

「なんでそんなによろこぶの?」

雅人即答。

「声聞けるから。」

陽の笑いが止まらない。

(子供みたい)

でも。

少し思う。

(こういうとこ好きだったな)