雷鳴に花が咲く

大会が終わり、帰宅するのに夏美ちゃんとバス停に並んでいた。胸に片手を置くと、心臓はまだドキドキしていた。



「やー、すごかったね。まさか日本であんなすごいダンサーを見られるとは思わなかったなー」
「うん、本当に。夏美ちゃん、誘ってくれてありがとう」
「どういたしまして」



そこに、金色に輝く大きなトロフィーを腕に抱えた雷くんがやって来た。周りには、ダンサー仲間と思われる人たちも一緒だ。



「「あ」」



目が合い、思わず声を漏らすと、雷くんも同じように声を漏らした。



「さっきはありがとうございました」
「あ、いや。大会は楽しめた?」
「はい、すっごく!」



私の返答に、雷くんは嬉しそうに笑みを浮かべた。



「あ、優勝おめでとうございます」
「ああ……ありがとう」



なぜか、雷くんは被っていたキャップを徐に下げる。


……あれ?優勝したのに、嬉しくないのかな?


表情はにこやかだけど、どこか元気のない様子の雷くんに、私は違和感を覚えた。


どうしたんだろう……。