「よーし、みんな席についたな」
クラスを見回すと、担任の先生は話し始める。
「今日は昨日言った通り、これから一年生である君たちのために、部活の勧誘会がある。体育館に移動するぞー」
部活の勧誘会……ということは、もしかして。
担任の先生の掛け声に、私は期待しながら体育館に向かった。全校生徒が集まった体育館は、ザワザワと騒がしかった。私達一年生はステージの前に整列する。少しして、生徒会の女の子がマイクを手にしてステージに上がり、部活紹介が始まる。文化部から始まり、いくつかの運動部が勧誘を終える。
「次はダンス部です」
生徒会のその言葉に、突然、女子生徒の黄色い悲鳴が体育館中に響き渡る。私は驚いて肩をビクッと上げる。
「すごっ……」
隣にいた夏美ちゃんも驚いた様子でそう言う。二人で辺りを見回すと、女の子たちはキラキラとした笑みを浮かべながら、ある一つの集団に目を奪われていた。
あっ……。
その集団の真ん中に、雷くんの姿があった。
「嘘、本当に雷くんいんじゃん!」
隣にいた夏美ちゃんは驚いた様子で言う。
周りには、礼夜くんや桜並木で会った男の子達もいる。雷くんたちダンス部がステージ上に上がると、女子生徒の悲鳴ははどんどん大きくなり、歓声も上がる。
「怜夜くーん!」
その呼びかけに、怜夜くんは、愛想よく女の子たちに手を振る。
「キャアァァ……!!」
「やばいこっち見たって!!」
怜夜くんの返し、女子生徒たちは撃たれたかのように姿勢をのけ反りさせながら悲鳴を上げ、興奮している。なぜかは分からないけど、ダンス部はイケメンが多い。みんな少女漫画に出てくる男の子のように顔が整っている。他の部がユニフォームを着る中、ダンス部は制服姿だというのに、一際目立っていて人気があった。中でも、一番の人気は……。
「「せーの、雷くーん!!」」
各場所から、聞こえる雷くんコール。中には、三年生の先輩達も雷くんの名前を口にしていた。
