雷鳴に花が咲く


「ほんとにごめん」
「い、いえ……」



眉を下げ、申し訳なさそうに謝ってくる雷くん。


本当に、雷くんなんだ。



「雷、怜夜、そろそろ行かないと遅れるよ」



後ろで雷くんを待っていたキャップを被った男の子の言葉に、私はハッとする。


今、何時?


腕時計を見ると、時刻は八時半に迫っていた。


大変!もうこんな時間!!



「失礼します……!」



私は深々と頭を下げると学校に急ぐ。必死に走り、なんとか門が閉まる前に学校にたどり着く。教室に入ったと同時に、チャイムが鳴った。


ま、間に合った……。


ほっとして自分の席に着くと、力が抜けて机に伏せた。



「珍しく遅刻するところだったね」



聞き慣れた声に顔を上げると、夏実ちゃんがいた。



「夏美ちゃん!おはよう」
「おはよう」



夏美ちゃんは私の前の席に座る。河合夏美ちゃんは、小学校からの大親友。美人で運動神経抜群の夏美ちゃんは、頼りになる存在。高校も同じ学校を受け、二人とも見事合格。幸運なことに同じクラスになれ、この春からまた同級生というわけだ。