雷鳴に花が咲く


「ごめん!! 大丈夫……!?」



スケボー片手に慌てた様子で駆け寄ってきた男の子に、顔を覗き込まれる。



「大丈夫です」



なんとかそう答えると、片手を差し出される。



「掴まって」



その手を取ると、男の子の力強い腕が私を引き上げてくれた。


びっくりした……まさか、空から人が降ってくるなんて。って……あれ、うちの制服だ。同じ学校の人だったんだ。


ほっとしたのも束の間、驚きはこれで終わらなかった。


太陽で眩しくて見えなかった男の子の顔がはっきりと見える。


……嘘。


私はとても驚いた。そこにいたのが、雷くんだったから。


大地雷。三年前、私は彼のダンスに衝撃を受けた。あの日のことは、今でも鮮明に覚えている。


ど、どうして雷くんがこんなところに……!?


私が混乱していると、雷くんの手が私の髪に触れる。



「……ああ、何かと思ったら、桜の花びらか」



独り言のようにそう言うと、雷くんは私の髪から取った桜の花びらを空に舞うように投げる。


び、びっくりした……いきなり触れられたから、何かと思った……。私は息を仕方を忘れそうになった。



「なんか、桜の妖精みたいだな」


そう、雷くんは私を見て言う。


桜の妖精……そんな可愛らしそうなものに、私を例えてくれるんだ。