柊がどのコードを切りそうか、どのコードで悩みそうか。そんなこと、手玉に取るように分かる。
澪は接続を待つ間に、自分の脳内で処理を始めた。
時は少し遡り、隣の部屋。
柊は爆弾に覆いかぶさった体勢から上体を起こした。
その背中は白くよごれていたが、澪のような外傷はない。
なんの前触れもなく通信端末から澪の声が聞こえたかと思うと『爆弾守れっ!』と謎の命令が飛んできて、それに従った瞬間に天井が崩落。
一気に出来事が起こりすぎて、理解が追いつかなかった。
爆弾に問題がないことをたしかめると、部屋を見回す。
左の壁の方、特に澪が入っていったドアの周辺が天井の残骸で埋め尽くされていた。
かなり大きな破片もあり、除去するのは大変そうだ。
通信端末で連絡を取ろうとしてみるが『電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないためかかりません』という音声が流れ、つながらない。


