ここから出ることができるのがあとになるのは明確だ。
――柊は、生きているのか?
浮かんだ疑問に対して間を置かずに絶対にそうだと決めつけ、澪は通信端末を探す。
それはコンクリートの下敷きになっていて、画面は割れていた。
電源は入るが、ネットワークに接続できないせいで柊と連絡を取ることはできなさそうだ。
無意識のうちにポケットを探って柊から預かった腕時計を出した。
壊れていないのを見て安心すると同時に、柊が一人で処理をしていることを思い出す。
――そうだ。
澪は再び通信端末の電源を入れた。
素早く操作して『接続を試みています』という文字が現れた状態にすると、自分の記憶をたどっていく。
残っていたコードの本数、配置。どれも鮮明に浮かんでくる。
コードがどんな状態だったか、どこからどのようにつながっていたか。覚えていて当たり前だ。


