瞬発的に瓦礫の崩落具合を見て、あまり落ちてこないであろう壁際に転がったせいか、体のあちこちが痛い。
否、そのせいだけではなさそうだ。
澪は頬に触れた。指先がかすかに赤く染まる。
腕や脚はどうかと見てみると、いくつかあざや擦り傷ができていた。避ける際にかすったか、もしくは避けきれなかったのだろう。
その次に、澪は周りの状況を把握しようと立ち上がった。
この部屋にはドアも窓もある。外に出ることは可能なはずだ。
そう思ったが、どれもダメだった。
窓は枠が歪んでいるせいで動かず、廊下へのドアは錆びていてドアノブが回らない。
柊がいるところへのドアは、びくともしなかった。向こうも少なからず崩壊しているということだ。
このドアはこちらからだと押さないと出られないが、瓦礫が邪魔をして押すことができない。
つまり、あちらが障害物をよけてくれるまで開けることは不可能。


