その指先が私を誘惑する〜絡めた指先に翻弄されて〜

 その後会社を視察し、専務室で専務と会話をした麗美さんは去って行った。少し日本に滞在した後、またアメリカに立つと言う…

私は昨日の女性が専務のお姉さんの麗美さんだった事実を知り、提出しようと思っていた退職願を出せなくなってしまった

 昨日一緒にいた女性が専務の好きな女性でないのなら、私が辞めていく理由はない

 すぐにでも提出しようと思っていた退職願をバックに引っ込め、私はいつも通り就業に就く事にした









 就業時刻になり、私のスマホにLINEの着信音が鳴った。そっとスマホの画面に目を映した私はスマホのディスプレイを見て驚いた⁉︎

 『今晩会えないか⁇ロジックホテルのラウンジで20:00頃待っている』

 仕事用ではない、個人用の携帯を教えてもらった私は、明らかに大人の誘いだとわかる専務からの誘いにどうしたらいいのか戸惑ってしまう
 専務室に目を向けると専務が睨むような目で私を見ていた。まるで私の反応を見て楽しむような専務の態度に私は少し悔しくなる。私が断れない事を知っているかのような見透かした態度が私の悔しさを増長させた

 『分かりました。今晩向かいます』

 それでも誘いに乗ってしまう私は、専務にとって都合の良い女なのかもしれない…でも、私の加速し切った心は最早止めることなどできなかった…

 あの指先でまた私に触れてほしい…その指先で私を翻弄して…