検索欄にカーソルを合わせクリック。
キーボードへと手を移動させてカチカチと音を鳴らしながら文字を入力する。
“あなたの小説を売ってください”___。
「これで…検索するんだよね?」
『そうだよ。…よし…アタシも打てたから検索かけてみる』
「じゃあ…私も検索っと…」
打ち込んだ文章で検索が開始される。
心臓の辺りがドクドクと素早く脈打つ。
ここまでやれば後は結果を待つだけ。
この緊張感も一回だけで済むならいい経験かもしれない。
都市伝説を試す事なんて早々ないだろうし。
…でも、変だな。
いつもなら検索結果が出るまで一瞬なのに、今回は妙に遅い気がした。
『あー、ヒットしたのがズラリと出てきちゃった…ダメだったか~、残念!』
スマホから聞こえた乙葉の声は明らかに残念がっていて思わず苦笑する。
『麻希はどうだった?検索結果は出た?』
「それが…まだ出てこなくて…」
しばらく白い画面が映っていたけど、検索が終わったのかパッと文字が浮かんだ。
その画面に私の目が釘付けになる。
「えっ…」
ヒットしたのは…たった一件。
書かれていた文章に息をのむ。
「…小説…買取人…」
小説買取人。
添えられた言葉はたったの一言。
あなたの小説を売ってください___。
都市伝説のウワサ話。
小説買取人のサイトは、確かにそこに実在していた。



