高校に入った途端グンと伸びた身長と 切れ長の瞳と整った顔。 瑠伊はモテる。 ――だけどあたしは大嫌い。 だって、ムカつくんだもん。 「ついてくんなよ」 「はァ? 同じ方向なんだから仕方ないじゃん」 「はー。 なんで毎日コイツと一緒に 学校行かなきゃなんねぇの」 む…、ムカつく…! 「だったらもっと早い時間に 家出ればいいでしょッ」