わたし、青宮エリカ。東京都千代田区にある、日本一の名門魔法学校、東京魔法学校中等部の中学1年生。
東京魔法学校は中等部と高等部で構成されていて、卒業したら有名魔法大学への進学間違いナシとまで言われてる。
そんな名門校に通っているわたしだけど、はっきり言って、ほんとダメ。朝起きれなくて遅刻してばっかりだし、勉強は嫌いだし。
じゃあなんで東京魔法学校に入学できたかって?
それは、ちょっと言いづらいんだけど……いわゆるコネってやつ。てへ。
青宮家って魔法界では結構有名なお家で、わたしは青宮家の三姉妹の末娘として生まれた。
お姉ちゃんたちは2人とも優秀なんだけど、わたしだけはどうもダメ。
お姉ちゃんたちはみんな主席入学したのに、わたしだけ受験で落ちるなんてお父様が許さなくて、仕方なくコネ入学させたってわけ。
これは絶対に内緒だよ。お父様にもお母様にもきつく言われた。
そんなわけで無理やり入学したわけなんだけど、もちろん授業に着いていけるはずもなく。
おまけに朝も起きれないし。
わたしが1学期で使えるようになった魔法なんて、水中で長くもぐって話すことのできる水中魔法だけ。それが使えるようになったのも、元々わたしが水泳を習ってて物理的に経験があったからだと思う。
わたし、劣等生だけど、水中魔法だけは誰にも負けない自信がある。水中魔法だけは。
ほんとだったら、さっき校長先生が使っていた投影魔法や、物を浮かせる浮遊魔法なんてものも使えるようになってるはずなんだけどね。同級生のみんなは使えてる。
あーあ、考えただけで嫌になっちゃう……。こんなことなら、そのへんの適当な魔法中学校にでも入ればよかったよ。
――そんなわけで、わたしは男の子と廊下を歩いていた。
……気まずい。
「わ、わたし、青宮エリカ。あなたは?」
「さっきも言っただろ。オレは名前を名乗る資格がない。ロウブレイカーとでも呼んだらいい」
「ロウブレイカーはちょっと……。じゃあ、ロウくん! どう?」
わたしがいつもの調子で明るく言うと、突然ロウくんはわたしを壁に追い込んで、ナイフを首につきつけた。
ナイフの切っ先は、いまにもわたしの首に触れそうだ。
「勘違いするな。オレはお前となれ合う気はない。お前に協力すれば、刑期が短くなるから、仕方なく協力してるだけだ」
カチン。
なにその言い方!?
わたしだって、ロウくんと一緒に人魚のウロコを見つければ留年をまぬがれるから、仕方なく協力するだけなんだから!
「そうですか! じゃあ、わたしはロウくんと勝手に呼ばせてもらいますから! まずは、人魚について図書室で調べるよ!」
わたしはナイフを首につきつけられたまま答えた。
「お前、オレにナイフをつきつけられて、おびえないのか?」
ロウくんはすこし驚いたように言った。
「だって、ほんとに傷つけるわけないもん。そしたら刑期が短くなるなんて話、なくなるもんね」
「くそ、やりづらいやつだな……」
ふん。青宮家の重圧を受けながら毎日寝坊してるわたしの肝のすわりようといったら、はんぱないんだから。
ロウくんは不服そうに、わたしを解放した。
ナイフはズボンのポケットの中にしまった。……そんなところに入ってたのか……。
……ってあれ? 図書室ってどこだっけ?
勉強しなさすぎて、図書室の場所すら覚えてない。
わたしがきょろきょろしていると、
「はあ……こっちだろ」
ロウくんがわたしの前を歩く。
あれ……? ロウくん、東京魔法学校のこと、知ってるの?
しかも東京魔法学校って、めちゃくちゃ広くて、部屋の場所を覚えるのすごく大変なのに。
「ありがとう!」
「……べつに」
まあいっか。
とりあえず、図書室に行こう。
東京魔法学校は中等部と高等部で構成されていて、卒業したら有名魔法大学への進学間違いナシとまで言われてる。
そんな名門校に通っているわたしだけど、はっきり言って、ほんとダメ。朝起きれなくて遅刻してばっかりだし、勉強は嫌いだし。
じゃあなんで東京魔法学校に入学できたかって?
それは、ちょっと言いづらいんだけど……いわゆるコネってやつ。てへ。
青宮家って魔法界では結構有名なお家で、わたしは青宮家の三姉妹の末娘として生まれた。
お姉ちゃんたちは2人とも優秀なんだけど、わたしだけはどうもダメ。
お姉ちゃんたちはみんな主席入学したのに、わたしだけ受験で落ちるなんてお父様が許さなくて、仕方なくコネ入学させたってわけ。
これは絶対に内緒だよ。お父様にもお母様にもきつく言われた。
そんなわけで無理やり入学したわけなんだけど、もちろん授業に着いていけるはずもなく。
おまけに朝も起きれないし。
わたしが1学期で使えるようになった魔法なんて、水中で長くもぐって話すことのできる水中魔法だけ。それが使えるようになったのも、元々わたしが水泳を習ってて物理的に経験があったからだと思う。
わたし、劣等生だけど、水中魔法だけは誰にも負けない自信がある。水中魔法だけは。
ほんとだったら、さっき校長先生が使っていた投影魔法や、物を浮かせる浮遊魔法なんてものも使えるようになってるはずなんだけどね。同級生のみんなは使えてる。
あーあ、考えただけで嫌になっちゃう……。こんなことなら、そのへんの適当な魔法中学校にでも入ればよかったよ。
――そんなわけで、わたしは男の子と廊下を歩いていた。
……気まずい。
「わ、わたし、青宮エリカ。あなたは?」
「さっきも言っただろ。オレは名前を名乗る資格がない。ロウブレイカーとでも呼んだらいい」
「ロウブレイカーはちょっと……。じゃあ、ロウくん! どう?」
わたしがいつもの調子で明るく言うと、突然ロウくんはわたしを壁に追い込んで、ナイフを首につきつけた。
ナイフの切っ先は、いまにもわたしの首に触れそうだ。
「勘違いするな。オレはお前となれ合う気はない。お前に協力すれば、刑期が短くなるから、仕方なく協力してるだけだ」
カチン。
なにその言い方!?
わたしだって、ロウくんと一緒に人魚のウロコを見つければ留年をまぬがれるから、仕方なく協力するだけなんだから!
「そうですか! じゃあ、わたしはロウくんと勝手に呼ばせてもらいますから! まずは、人魚について図書室で調べるよ!」
わたしはナイフを首につきつけられたまま答えた。
「お前、オレにナイフをつきつけられて、おびえないのか?」
ロウくんはすこし驚いたように言った。
「だって、ほんとに傷つけるわけないもん。そしたら刑期が短くなるなんて話、なくなるもんね」
「くそ、やりづらいやつだな……」
ふん。青宮家の重圧を受けながら毎日寝坊してるわたしの肝のすわりようといったら、はんぱないんだから。
ロウくんは不服そうに、わたしを解放した。
ナイフはズボンのポケットの中にしまった。……そんなところに入ってたのか……。
……ってあれ? 図書室ってどこだっけ?
勉強しなさすぎて、図書室の場所すら覚えてない。
わたしがきょろきょろしていると、
「はあ……こっちだろ」
ロウくんがわたしの前を歩く。
あれ……? ロウくん、東京魔法学校のこと、知ってるの?
しかも東京魔法学校って、めちゃくちゃ広くて、部屋の場所を覚えるのすごく大変なのに。
「ありがとう!」
「……べつに」
まあいっか。
とりあえず、図書室に行こう。


