すき、きらい、キス。

えぇ、えぇ、もちろん。

席の位置は二の次で。

席替えは毎回くじ引きだから、まさか2連続で近くになることなんてないとは思うけど!




「……なんで?」

「……こっちの台詞だわ」


数字の書かれたくじを片手に黒板に名前を書きに行くと、月城とかち合った。

長いチョークを奪い合い、勝利したわたしは、廊下側一番後ろの席の欄に名前を書こうとした。

が、同時に伸びてくる腕が1本。


まさか、と思って覗き込んだ月城のくじには、わたしが引いた席の前の席の番号が書かれていたのだ。


「後ろだけじゃ飽き足らず、10月は前の席って……わたしのこと好きすぎない?」

「おいおい、冗談きついんですけど。寝言は寝てから言ってもらえます?」

「あんたと話すんなら寝言で十分でしょ」


黒板の前で睨み合うわたし達に、クラスメイトたちの視線が向けられる。


「2人、また前後なの!?」

「運命力すごすぎだろ」


いりませんて、運命力とか。


「運命とか言うなら、千種じゃなくて今村美純とにしてくれよ」

「そんな無茶な希望が通るなら、わたしだってスティーブン・ジョンソンとがいい」