すき、きらい、キス。

「いやー? ももは寂しくないのかなって」


和佳奈の言葉に、わたしは遠慮なく顔を歪めた。


「なんでわたしが」

「だってよく話してるじゃん」

「喧嘩してるの間違いでしょ」


月城とは、2年生になって初めて同じクラスになった。

4月、出席番号が一つ違いで、前後の席だったのが運の尽き。


成績優秀、ルックスはどちらかといえばいい方。

運動神経抜群ってわけじゃないけど、かと言って壊滅的なわけでもない。

そんな月城の本性が見えたのは、進級後すぐに行われた学力テストが返ってきた時だった。


特に苦手な英語のテストで散々な点数を叩き出してしまったわたしは、ついうっかり手を滑らせて答案用紙を床に落としてしまったのだ。

それを拾ってくれたのが後ろの席だった月城で、……拾ってくれたまではよかったんだけど、その答案用紙を見てニヤリと笑った瞬間にコングが鳴った。


『今、わたしの点数見てバカにしたように笑ったね!?』

『あぁ、悪い。……点数っつーか、問4の日本語訳っつーか。聞きたいんだけど、どうやったらそんな訳になんの?』