航斗は目を細めた。
航「お前、ほんとに変な奴」
「そうかな〜?」
航「普通は俺見たら避ける」
私は答えられなかった。
避けたくない。
でも、近づきたくもない。
その矛盾が喉につかえて、言葉にならない。
だから私は笑った。
「航斗くんって、噂ほど悪い人じゃないんだね」
その言葉を言った瞬間、私は後悔した。
距離を縮める言葉だ。
踏み込む言葉だ。
私は急いで続けた。
「……あ、もちろん怖いけど!」
航斗は鼻で笑った。
航「怖いなら近づくな」
「うん、そうする〜」
私は頷いた。
……嘘だった。
私はきっと、また来る。
ひとりになるのが怖いから。
でも私は、その事実に気づかないふりをした。
