アレグリア侯爵家は、建国から続く歴史ある一族だ。自分の代で絶やすわけにはいかない。二十七歳で宰相補佐に抜擢されたときは、国王直々に「結婚して身を固めろ」と命令が下った。
(僕たちは利害の一致で結婚した。だが、君と過ごす時間は心地よい。エリアナがほどよい距離感で接してくれるからだろう。……夫婦の寝室には僕と彼女しかいない。今夜こそ、エリアナの本音を聞き出す。何か不安があるのなら、ちゃんと確かめたい)
覚悟を決めて寝室に入ったベルトランは、天蓋つきベッドに近づく。
思ったとおり、エリアナは目をつぶっていた。しかし、いつもと少しだけ様子が違う。
(…………ん? 狸寝入りではなく、本当に眠っている?)
彼女の口元に耳を寄せると、いつもの緊張を滲ませた吐息ではなく、規則正しい寝息が聞こえてくる。眉間に皺は寄っておらず、終始リラックスした表情だ。
夜でも薄化粧しているようだったが、今夜の彼女は素顔をそのままさらしている。
頬に触れても、何の反応も返ってこない。ぐっすり眠っているようだ。
(君は化粧なんてしなくても愛らしいな)
(僕たちは利害の一致で結婚した。だが、君と過ごす時間は心地よい。エリアナがほどよい距離感で接してくれるからだろう。……夫婦の寝室には僕と彼女しかいない。今夜こそ、エリアナの本音を聞き出す。何か不安があるのなら、ちゃんと確かめたい)
覚悟を決めて寝室に入ったベルトランは、天蓋つきベッドに近づく。
思ったとおり、エリアナは目をつぶっていた。しかし、いつもと少しだけ様子が違う。
(…………ん? 狸寝入りではなく、本当に眠っている?)
彼女の口元に耳を寄せると、いつもの緊張を滲ませた吐息ではなく、規則正しい寝息が聞こえてくる。眉間に皺は寄っておらず、終始リラックスした表情だ。
夜でも薄化粧しているようだったが、今夜の彼女は素顔をそのままさらしている。
頬に触れても、何の反応も返ってこない。ぐっすり眠っているようだ。
(君は化粧なんてしなくても愛らしいな)



