二人で1つ。最強の双子怪盗参上!

街灯の明かりしかない細道に人影が2つ。それが誰なのか言わなくても分かるだろう。双子の怪盗。玲王と華希である。
2人は無事目的の場所である老人夫婦の家の前にたどり着いたのだった。

「おっ、思ったより早かったじゃん姉ちゃんさ。」
玲王の到着5分後くらいに姉の華希はやってきたのだった。

「あんたより、普通に考えて早く来れるわけないでしょうが。」
暗闇の中から街灯の明かりに照らされて現れた華希がそう言った。

「姉ちゃん、そういいながら俺そんな待つことなかったぜ。それは、早くきたってことじゃん。さすがだねー。」

頭に被っていた紅色の帽子をくるくると人差し指で回し笑いながら華希にいう。

「凄い達成感あって楽しそうな顔してるわね。ブルーリップを回収出来たことそんな嬉しいの?」

嬉しそうな顔する玲王に華希はそのまま思ってることを伝えた。

「あんな、クソ野郎からこんな綺麗な宝石を取り返せれたんたんだ。そりゃあ嬉しいに決まってるだろう。」
玲王はほんとにこんな素敵なサファイアの宝石のブルーリップが心の汚い、儲けのことしか考えてないような者たちの手に渡ることが嫌だったのだろう。元の保有者である老人夫婦の元へ戻せたことがとても嬉しく幸せだったのだとこのとき改めて感じた華希だった。

その気持ちは玲王だけではなく、当然華希自身にもあるわけで、元の持ち主の2人に返せることを心から嬉しく思っていた。自分たちのしていることが間違っていることは分かってはいるが、持ち主が笑顔になれるのであればそんなことどうでもいいとさえおもっている。

「さてと、姉ちゃん。このブルーリップ元の場所に戻しにいくとしますかね。」

「そうね。この子の居場所はあの宝石店ではないわ。ここの2人のところだからね。」

2人は、そんな会話をした後、老人夫婦宅へ向かっていき、こっそりと自宅へと入っていった。
老人夫婦の家は明かりなど一切ついてはおらず、寝室で2人とも深い眠りについていた。その様子を華希も玲王も見ていた。そんな2人の近くにおいてあるスタンドランプの横に玲王は青く光るサファイアの宝石。ブルーリップをそっと置いておいた。

「確かに返したからな。あんたたちの大切なお宝をな」

寝ているであろう2人に玲王はそう呟いてこの老人夫婦の家から出ていこうとした。しかし、何故だか分からないが少し気になるような言葉に出来ない感覚が胸の奥にあった。その様子が気になった華希は声を出さなかったかが玲王を待つことにした。その時、ふと、先程おいたスタンドランプの横に写真立てが置いてあることに気づいた華希。
そこには、ブルーリップを握って笑顔で写真に移る小さな男の子と老人夫婦たちが写っていた。
そこから読み解けること、これは老人夫婦たちがこのこから貰ったもの。もしくはあげるものであったほんとに大切なものだったのだと知った。

「今度は騙されるなよ。この子のためにもな。」

心のモヤモヤがスッキリした2人は次こそほんとに出ていこうとした。すると…

「ありがとう。怪盗さん。」

振り返ると寝ているはずの老人夫婦。確かに寝ているが……
「ありがとう。」

寝ぼけながらも確かにそうやって私たちに伝えてくれた。

「ふっ…俺たちはお宝を元の場所に返しただけだせ。」
「そうよ。元の場所に戻した。それだけなのよ」

2人は寝ている老人夫婦にそう伝えると部屋の窓から飛び降りていった。
寝ていてもきっとこの言葉は伝わっている。そう思いながら2人はまた暗闇の街へと再び消えていったのだった。暗く静かな街へと。

そして、次の日の朝戻ってきた宝石を見た老人夫婦は涙を流しながら喜んだことを2人は知らないであろう。