「本当のことだろう?」
「いい訳ないでしょう。嫁入り前の婚約者もいない娘が、どんだけ奔放なのかと疑われるわ」
「大丈夫だ。君の妹に向けて送った。あとは上手くやるだろう」
なに、キリッと、どや顔見せているんだ。
私はため息をつきたくなる。
「なんて素晴らしい朝だ。目覚めるとリゼットが横にいるなんて、幸せだな」
「そうですか」
今後、めったなことでは、エディアルドに会いたいと願うのは止めようと深く心に刻んだ。
「あと、俺のことを褒めてくれないか?」
「なにを?」
「この状況でリゼットを尊重した俺は、国宝級の辛抱強さだと思うのだが」
「…………」
エディアルドは褒められ待ちの子犬みたいな顔で、上目遣いで私を見つめる。
ため息をついたあと、手を伸ばしエディアルドの頭をそっと撫でると、くすぐったそうに笑う。
「俺は――いつでも覚悟はできているから」
「なんの?」
「王妃を打ち破り、王位を手にする」
寝起きからなんてことを口にするのだと、肝を冷やした。
「な、な、なんで!? そもそもエディアルドは王位に興味があるの?」
「いや。リゼットのためだ」
「なぜそこで私なの!?」
「昔、言っただろう? 権力がある男がいいと。だからだ。すなわち国王を示すのかと思ったのだが、違うか」
……確かに言ったわ。
本当、エディアルドは記憶力がいい。良すぎるぐらいだ。
「そんな理由で、その地位を望まないで」
「だが、手っ取り早くリゼットを守れるとも思った」
起き上がって上半身を起こし、膝をつくエディアルドはなにかを考え込んでいる。
「それに国王ともなれば、嫌だと言われても誰も止められない立場だろう」
「なにを?」
「たとえリゼットが俺を拒もうと思っても、できなくなる」
頬杖をつき、にっこり爽やかな笑みを浮かべるが、ギャップがえげつない。言っていることは執着心の塊。
やっぱり、忘れちゃいけない。小説の中のエディアルドとは別人と思ったが、根っこの部分は一緒だということを。
「ま、別に今じゃないさ。リゼットが望まないなら、俺からはなにも行動を起こしたりはしない」
膝に片肘をつき、エディアルドは私を見つめる。
朝日を浴びて、輝く金の髪はとても魅力的で、見慣れているはずなのに、ドキドキする。
エディアルドは手を伸ばすとそっと私の髪に触れ、クスッと笑う。
「リゼット、昨夜も激しかったぞ」
「悪かったわね、寝相が悪くて!!」
いつの間にかあのまま寝てしまった自分を恨むと共に、頭の横にあるクッションをエディアルドに投げつけた。
その後、朝食までいただいてから帰宅した。
だってもう、噂になっているはずだから。あとはもう開き直るのみよ。
朝食でもエディアルドは私に、あれを食べるか、これを食べるかと、世話を焼いて大忙しだった。
なんだか昔のあの頃に戻ったみたいだと、ちょっぴり微笑んだ。
「いい訳ないでしょう。嫁入り前の婚約者もいない娘が、どんだけ奔放なのかと疑われるわ」
「大丈夫だ。君の妹に向けて送った。あとは上手くやるだろう」
なに、キリッと、どや顔見せているんだ。
私はため息をつきたくなる。
「なんて素晴らしい朝だ。目覚めるとリゼットが横にいるなんて、幸せだな」
「そうですか」
今後、めったなことでは、エディアルドに会いたいと願うのは止めようと深く心に刻んだ。
「あと、俺のことを褒めてくれないか?」
「なにを?」
「この状況でリゼットを尊重した俺は、国宝級の辛抱強さだと思うのだが」
「…………」
エディアルドは褒められ待ちの子犬みたいな顔で、上目遣いで私を見つめる。
ため息をついたあと、手を伸ばしエディアルドの頭をそっと撫でると、くすぐったそうに笑う。
「俺は――いつでも覚悟はできているから」
「なんの?」
「王妃を打ち破り、王位を手にする」
寝起きからなんてことを口にするのだと、肝を冷やした。
「な、な、なんで!? そもそもエディアルドは王位に興味があるの?」
「いや。リゼットのためだ」
「なぜそこで私なの!?」
「昔、言っただろう? 権力がある男がいいと。だからだ。すなわち国王を示すのかと思ったのだが、違うか」
……確かに言ったわ。
本当、エディアルドは記憶力がいい。良すぎるぐらいだ。
「そんな理由で、その地位を望まないで」
「だが、手っ取り早くリゼットを守れるとも思った」
起き上がって上半身を起こし、膝をつくエディアルドはなにかを考え込んでいる。
「それに国王ともなれば、嫌だと言われても誰も止められない立場だろう」
「なにを?」
「たとえリゼットが俺を拒もうと思っても、できなくなる」
頬杖をつき、にっこり爽やかな笑みを浮かべるが、ギャップがえげつない。言っていることは執着心の塊。
やっぱり、忘れちゃいけない。小説の中のエディアルドとは別人と思ったが、根っこの部分は一緒だということを。
「ま、別に今じゃないさ。リゼットが望まないなら、俺からはなにも行動を起こしたりはしない」
膝に片肘をつき、エディアルドは私を見つめる。
朝日を浴びて、輝く金の髪はとても魅力的で、見慣れているはずなのに、ドキドキする。
エディアルドは手を伸ばすとそっと私の髪に触れ、クスッと笑う。
「リゼット、昨夜も激しかったぞ」
「悪かったわね、寝相が悪くて!!」
いつの間にかあのまま寝てしまった自分を恨むと共に、頭の横にあるクッションをエディアルドに投げつけた。
その後、朝食までいただいてから帰宅した。
だってもう、噂になっているはずだから。あとはもう開き直るのみよ。
朝食でもエディアルドは私に、あれを食べるか、これを食べるかと、世話を焼いて大忙しだった。
なんだか昔のあの頃に戻ったみたいだと、ちょっぴり微笑んだ。


