「いつまでぎゅーしてるんですか、玲央さん」
「直輝くん帰るまで」
「関西に?」
「うん、そうそう」
テキトーに流された。
勿論冗談なのは分かってるけど。
「いちゃつき見飽きたわー。また来る」
と、直輝くんは自分の病室に戻ってしまった。
「…ほっ」
玲央は安心したように腕を下ろした。
「別に、必死に守ろうとしなくても、直輝くんは私のこと略奪しようとなんて思ってないよ」
「いや、男は恋羽のこと可愛いって全員思ってるからダメ!」
「んなわけないじゃんよー」
「こーんな、綺麗な黒髪と、整ったご尊顔と、高すぎない落ち着く声なんだよ?」
「どちらさんの話をしてるの?」
「恋羽の話だよ!」
ご尊顔って何だよ!
「逆に恋羽は思わないの?玲央が取られるーって」
「玲央は自衛できるから、別に…」
「そっか!信用されてる!」
「つまり私は信用されてないと」
「そういうことじゃないよー。恋羽は、可愛くて優しい女の子だから、断れなくてホイホイついて行きそうってこと。あと俊敏性0だから、すーぐキスされるし」
「…はい」
光宗くんと咲月さんのことを思い出す。



