「何や?俺の背中に何かついとったか?この服初めて着んねん。おかんが勝手に買うてきたやつで、タグでも切り忘れたか?」
「え?」
話しかけられると思ってなかった私はアホ面を晒す。
そういやさっきから関西弁だな。
わざわざこっちまで転院してきたのかな。
「なんか言いや」
「ご、ごめんなさいっ」
あわあわしていると、彼はこちらにやってきて顎クイされる。
どういう状況?!
「お前…可愛いなぁ」
「あっ、え…いや、ありがとうございます…?」
「これからよろしくな」
名前も年齢も不詳の、謎の青年。
ただ、どこか少し目付きを悪くした玲央っぽくも見えた。
気のせいかな。
彼は去っていった。
その日の午後、暇していると玲央がやってきて、ついでに謎の青年も入ってきた。
頭の中はハテナだらけだ。
「見えていい人…?」
「さっき会ったやないか、しらこいわー」
「いや、玲央と一緒に当たり前のように入ってくるから」
「ちょっとやりとりしたんよな、玲央」
「まあそうですね」
なんかキレ気味の玲央。
「何されたの…」
「あんたの彼女可愛いなぁ?奪いたいくらい、って言われた。俺のだっつの」
「大丈夫やてー。横から掻っ攫う趣味あらへんから」



