「私ももしややばい…?」
「俺よりとてもやばいかと」
「冷や汗ー」
前に母が持って来た教科書を開く。
前まで勉強には抵抗無かったけど、抵抗しかないぞ…。
入院というぬるま湯にいると、変わるもんだな…。
まあでも、センスのある私は、問題集をスラスラ解いていく。
「恋羽どうなってんの?東大目指せるよ!」
「目指せん目指せん。てか目指さん」
2人で勉強をして、一緒の時間を過ごした。
こういう日があってもいいな。
日が暮れてきて、玲央はハッとしていた。
「そろそろ帰んなきゃ!」
「ん、じゃあね」
「え、帰りのチューは?」
「しよ?」
玲央は言い出しっぺのくせに、照れた。
私に軽くキスして、帰っていった。
あー、毎日が幸せだ。
あんなイケメンハイスペ溺愛彼氏がいて。
退院したら、同じ屋根の下。
早く、退院したい。
翌朝。
病室から出ようとすると、人とぶつかる。
「った…」
「あぁ…ごめんなさい」
「ええよ、大丈夫やから」
「あ、はい」
見慣れない男性患者さん…歳はまあ言っても高校生くらい。
何事も無かったかのように歩いていく彼の背を見つめる。
玲央より多少背が高いか同じくらい。
なんて思ってると、彼は振り返ってきた。



