「俺、別に彼女欲しいガチ勢じゃない。誰でもいいわけじゃないし、テレビに出てるような美人さんと付き合いたいわけじゃない。俺は、好きな子と付き合いたい。素直じゃなくていい。ちょっと無愛想でいい。俺にとって恋羽はいっちばん可愛いよ。なんでそんな卑屈なの?」
「卑屈にもなるよ。嫌われることしかしてこなかったから」
目線を落とす。
「玲央が、甘い声で名前呼ぶ相手は私だけがいいし、甘ったるい声で好きって言う相手は私だけがいい」
「恋羽だけだよ?どっちも」
さも当たり前のように言う。
「恋羽、大好き」
「玲央、大好き」
玲央はベッドから出て、立ち上がった。
「おいで、ぎゅーしよ?」
私は点滴台を転がして、玲央の方へ向かう。
そして、強く抱き締められる。
それから、優しくくちづけされる。
「これでも心配?」
「ううん」
私は首を振った。
「でも、付き合ったからって、不安なのは変わらないよ」
「変わらんのかい!」
「美怜ちゃんは、多分玲央のことアイドル的な意味で好きなだけだから大丈夫だけど、聖ちゃんは奪う勢いだよ…」
実際、聖ちゃんは顔立ちは整っている。
性格がアレなだけで、顔は可愛い。



