「聖ちゃんいるのに、私のことわざわざ呼び出す理由ある?」
「それは別だよ。俺は恋羽に会いたいだけだよ」
「2人でさ、なんでもない話とかして、笑いたいだけ。楽しいんだよ、そういうの!」
「…嘘つき」
「何で嘘になるの?」
都合の良い女が欲しいだけのくせに。
呼び出して、聖ちゃんが来ない時は私、私が来ない時は聖ちゃんってしたいだけのくせに。
「俺の相手するの嫌?一緒に歩いたりするのとか。荷物持ってくるとか。…それなら、そういう世話とか、してくれなくたいいから、話し相手になってよ」
「そんなの聖ちゃんで事足りるでしょ」
「そんなことない!」
結局は、難癖つけて呼び止めておきたいだけ。
「嫌、行かない」
「来て。会いたい。恋羽の体温、感じてたいよ」
「嫌だ!」
私は思わず叫んだ。
「恋羽っ…?」
玲央は困ったような声で私の名を呼んだ。
泣きたくない、笑いたくも怒りたくもない。
だけど、泣きそうだった。
「玲央にとって都合の良い女になんかなりたくない!」
「どうしたの?そんな扱いしてないよ?」
「嫌だっ…」
思わず涙声になりかける。
「恋羽さ、何かあった?俺か聖か他の人、他のこと。相談されれば聞くし、俺のことでなら直すから、ね?」
「関係ない…」
「関係なくないよ。俺、恋羽のこと1番大事に思ってるんだからさ」
「嘘つき」
「えっ?」
私の手は震えてきた。



