「最初からなんて、とんでもありません。お嬢様が生まれる前から奥様に仕え、手放す苦悩をお傍で見ていたのです。乳母という立場よりも、奥様に代わってお嬢様を立派にお育てしなくては、と思っていました」
「それほどの忠誠心があったのは理解した。転機はなんだい?」
「お嬢様の才能が開花した時でしょうか」
才能? 開花? そんな話、いや設定はなかったはずだ。だけどここはゲームの世界ではあるけれど、すでに別の物語になってしまった世界だ。元々あった設定など、ないに等しいのだろう。
ボクはダーラの次の言葉を待った。
「私たち夫婦は、いつでも奥様や旦那様が、お嬢様を迎えに来てもいいようにと、淑女教育を習わせていました。お金はお嬢様の養育費として、旦那様から有り余るほど毎月いただいておりましたので。その一環として習っていた刺繍が、とても素晴らしく。評判にもなったため、私たち夫婦は、店を開くことにしたんです」
「まさか、ミルドレッドをこき使うために?」
「違います! お嬢様の将来のためです! 迎えに来られなかった場合、お嬢様はこのまま平民として過ごさなくてはなりません。私たちができるのは、そこで生きていく道を作ること。店はそのためのものだったんです」
ダーラのいうことも一理ある。ミルドレッドとダーラの時間は違う。ずっと見守っていくことができない以上、その先を考えてあげていたのだ。それこそ、本当の親のように。
すると、実の娘であるパティはどうだろうか。
「それほどの忠誠心があったのは理解した。転機はなんだい?」
「お嬢様の才能が開花した時でしょうか」
才能? 開花? そんな話、いや設定はなかったはずだ。だけどここはゲームの世界ではあるけれど、すでに別の物語になってしまった世界だ。元々あった設定など、ないに等しいのだろう。
ボクはダーラの次の言葉を待った。
「私たち夫婦は、いつでも奥様や旦那様が、お嬢様を迎えに来てもいいようにと、淑女教育を習わせていました。お金はお嬢様の養育費として、旦那様から有り余るほど毎月いただいておりましたので。その一環として習っていた刺繍が、とても素晴らしく。評判にもなったため、私たち夫婦は、店を開くことにしたんです」
「まさか、ミルドレッドをこき使うために?」
「違います! お嬢様の将来のためです! 迎えに来られなかった場合、お嬢様はこのまま平民として過ごさなくてはなりません。私たちができるのは、そこで生きていく道を作ること。店はそのためのものだったんです」
ダーラのいうことも一理ある。ミルドレッドとダーラの時間は違う。ずっと見守っていくことができない以上、その先を考えてあげていたのだ。それこそ、本当の親のように。
すると、実の娘であるパティはどうだろうか。



