おそらくこの工房で働いている針子なのだろう。ボクたちの姿を捉えたものの、パティを刺激したくないのか、追い出そうする素振りさえ見せなかった。
お陰でボクは、パティが誰に怒鳴っているのかを、見ることができた。
「ほんと、愚図なんだから」
「っ!」
パティの前で頭を垂れているから、顔までは見えない。だけどその髪の色は銀髪。後ろで一つに束ねたその髪に艶はなく、床についている手や腕の傷。着ている物の汚れから、いい扱いを受けていないことは一目瞭然だった。
「ちょっと今、取り込み中なのが見て分かんないの? 誰か、そこの二人を中庭に連れて行って」
ボクの息を吞む声が聞こえたらしく、パティが振り向いて、近くの針子に指示を出す。その時、銀髪の少女が顔を上げた。青い瞳と目が合った瞬間、ボクは確信した。
この少女はミルドレッド、だと。
お陰でボクは、パティが誰に怒鳴っているのかを、見ることができた。
「ほんと、愚図なんだから」
「っ!」
パティの前で頭を垂れているから、顔までは見えない。だけどその髪の色は銀髪。後ろで一つに束ねたその髪に艶はなく、床についている手や腕の傷。着ている物の汚れから、いい扱いを受けていないことは一目瞭然だった。
「ちょっと今、取り込み中なのが見て分かんないの? 誰か、そこの二人を中庭に連れて行って」
ボクの息を吞む声が聞こえたらしく、パティが振り向いて、近くの針子に指示を出す。その時、銀髪の少女が顔を上げた。青い瞳と目が合った瞬間、ボクは確信した。
この少女はミルドレッド、だと。



