やって来たのは、ヴァルクの商店街の中でも、一際目につくブティック店。いかにも高級だと感じる洗練された外観と、入口の横に並べられたドレスなどの展示の数々。王都でも、これほど大きな店はないだろう、と思わず感心してしまった。
けれど王都では、逆にそれほど大きな規模の店を構える必要はないのだ。貴族はそれぞれ仕立屋を自宅に招くケースが多く、直接店に出向くことはない。だからブティックというよりも、工房という役割が占めていた。
「ここがウチの店、セジヴェルよ」
家名のセジベンスを弄った店名か。なるほど。パティが大きな顔をするのも理解できる。名前もそうだが、チラッと中の様子を窺っただけでも、店内にはお客の姿があった。それも、身なりの良い男女が二組も。
「ちょっと、何しているの? こっちよ。あと、あまり店の前で立ち止まらないで」
「すまない。なかなかの店だと思ってね」
「今更、おだてても無駄よ。裏口からって約束したでしょう?」
「ただ感想を述べただけだよ。表から入りたいとは思わないし」
するとパティに睨まれたが、別に嫌味を言ったわけではない。単に、毛色が合わない店に、好きこのんで入りたいと思わなかっただけだ。どちらかというと、ボクは魔法薬店の方に興味がある方だからね。
けれど王都では、逆にそれほど大きな規模の店を構える必要はないのだ。貴族はそれぞれ仕立屋を自宅に招くケースが多く、直接店に出向くことはない。だからブティックというよりも、工房という役割が占めていた。
「ここがウチの店、セジヴェルよ」
家名のセジベンスを弄った店名か。なるほど。パティが大きな顔をするのも理解できる。名前もそうだが、チラッと中の様子を窺っただけでも、店内にはお客の姿があった。それも、身なりの良い男女が二組も。
「ちょっと、何しているの? こっちよ。あと、あまり店の前で立ち止まらないで」
「すまない。なかなかの店だと思ってね」
「今更、おだてても無駄よ。裏口からって約束したでしょう?」
「ただ感想を述べただけだよ。表から入りたいとは思わないし」
するとパティに睨まれたが、別に嫌味を言ったわけではない。単に、毛色が合わない店に、好きこのんで入りたいと思わなかっただけだ。どちらかというと、ボクは魔法薬店の方に興味がある方だからね。



