幸い、ミルドレッドの髪や瞳は公爵の方を引き継いだが、顔は母である公爵夫人に似て生まれた。そして国王の望み通り、ブルーノと婚約させたわけか。
乙女ゲームのプレイヤーにとっては、知っても知らなくてもいい情報である。ブルーノルートでヒロインが幸せになるためには、婚約破棄は必須事項なのだから、わざわざプレイヤーに教える義理はない。
さらにいうと、ボクがその情報を知っていたとしても、できることは何もないのだ。
「婚約解消? そんな動きがあったとは初耳だぞ?」
「そりゃ、当事者に言わないだろう。公爵家から婚約解消の打診があったなど、当時はブルーノ王子様も赤ん坊なのだから。仮にそんなことがあったと、幼少期に伝えられたとしたら、ブルーノ王子様はどうする? 婚約者に対して、素っ気ない態度を取らない、と自信を持って言えるのか?」
「……言えないだろうな。婚約破棄を言い渡しはしたが、幼い頃はこれでも仲良くしようと努力したのだ」
「まぁ! 嬉しいわ。エリアルちゃんと仲良くしてくれたのね。ありがとう。エリアルちゃん、可愛かったでしょう?」
前のめりになる公爵夫人に、ブルーノが戸惑っている様が、横にいても伝わってくる。ボクは咄嗟に念話を使ってアドバイスをした。
『話を合わせろ。ブルーノ王子様にとってはミルドレッドだったんだろうが、エリアルだと言え。けしてミルドレッドと呼ぶな』
先ほどは自らの口で「ミルドレッド」と言っていたが、外部から呼ぶのは危険だ。何がトリガーになるかは分からないとし、この屋敷では暗黙のルールとなっていた。
乙女ゲームのプレイヤーにとっては、知っても知らなくてもいい情報である。ブルーノルートでヒロインが幸せになるためには、婚約破棄は必須事項なのだから、わざわざプレイヤーに教える義理はない。
さらにいうと、ボクがその情報を知っていたとしても、できることは何もないのだ。
「婚約解消? そんな動きがあったとは初耳だぞ?」
「そりゃ、当事者に言わないだろう。公爵家から婚約解消の打診があったなど、当時はブルーノ王子様も赤ん坊なのだから。仮にそんなことがあったと、幼少期に伝えられたとしたら、ブルーノ王子様はどうする? 婚約者に対して、素っ気ない態度を取らない、と自信を持って言えるのか?」
「……言えないだろうな。婚約破棄を言い渡しはしたが、幼い頃はこれでも仲良くしようと努力したのだ」
「まぁ! 嬉しいわ。エリアルちゃんと仲良くしてくれたのね。ありがとう。エリアルちゃん、可愛かったでしょう?」
前のめりになる公爵夫人に、ブルーノが戸惑っている様が、横にいても伝わってくる。ボクは咄嗟に念話を使ってアドバイスをした。
『話を合わせろ。ブルーノ王子様にとってはミルドレッドだったんだろうが、エリアルだと言え。けしてミルドレッドと呼ぶな』
先ほどは自らの口で「ミルドレッド」と言っていたが、外部から呼ぶのは危険だ。何がトリガーになるかは分からないとし、この屋敷では暗黙のルールとなっていた。



