さらにいうと、この世界でボクのことを「ユニティちゃん」と呼べるのも、彼女くらいだろう。後ろでブルーノが笑いを堪えているように感じるが、公爵夫人を目の前にして、いい度胸である。
「さぁさぁ、入って入って〜。待っていたんだから」
「すまない。公爵と少し話し込んでしまったんだ」
「いいのよ、このくらい。それに、後の方がゆっくりお話できるでしょう?」
公爵夫人の距離感に戸惑いつつ、話を合わせる。
十三年前。エリアルに変身魔法を施してから、公爵夫人の振る舞いも次第に変化していった。ミルドレッドの姿をしていても、中身はエリアルであり、実の娘ではない。そう忠告したからなのか、公爵夫人も懸命に努力したのだろう。
結果、妙にテンションの高い性格へと様変わりしたのだ。エリアルがボクにミルドレッド役を押し付けたのは、おそらく公爵夫人も原因の一つだったのだろう。
それが分かっていたから、ボクもまた、逃げるように学園へ入学したのだ。乙女ゲームの舞台でもある学園は、全寮制だったのがせめてもの救いである。
だからボクがミルドレッドの姿で公爵邸にいたのは、ほんの僅かでしかない。それなのに、この歓迎振りだ。悪化した、ということなのだろうか。
「さぁさぁ、入って入って〜。待っていたんだから」
「すまない。公爵と少し話し込んでしまったんだ」
「いいのよ、このくらい。それに、後の方がゆっくりお話できるでしょう?」
公爵夫人の距離感に戸惑いつつ、話を合わせる。
十三年前。エリアルに変身魔法を施してから、公爵夫人の振る舞いも次第に変化していった。ミルドレッドの姿をしていても、中身はエリアルであり、実の娘ではない。そう忠告したからなのか、公爵夫人も懸命に努力したのだろう。
結果、妙にテンションの高い性格へと様変わりしたのだ。エリアルがボクにミルドレッド役を押し付けたのは、おそらく公爵夫人も原因の一つだったのだろう。
それが分かっていたから、ボクもまた、逃げるように学園へ入学したのだ。乙女ゲームの舞台でもある学園は、全寮制だったのがせめてもの救いである。
だからボクがミルドレッドの姿で公爵邸にいたのは、ほんの僅かでしかない。それなのに、この歓迎振りだ。悪化した、ということなのだろうか。



