ボクの場合は、前世の知識が混じっているから、人間側の認識も、多少は分かっているつもりだ。けれど今は、魔女として生きている以上、そっちに合わせた方がいいと思ったのだ。
「少なくとも、私も夫も、ミルドレッドが大事だから手放すことにしたのです。共にいた年月は少ないですが、今もあの子を愛していますわ」
「……エリアルは?」
「勿論、愛しておりますわ。実は引き取った時、エリアルの母親に言われたんです。自分がエリアルにできることは、これくらいしかないから、と。それを聞いた瞬間、私がミルドレッドを乳母に託した時の感情を思い出したんです。だからミルドレッドの代わりではなく、エリアルを我が子と同じように育てようと決意しましたの」
真っ直ぐボクを見つめる公爵夫人。その眼差しは力強く、表面を繕っている人間には到底見えなかった。
「それで、ユニティ殿にお願がありまして」
「え? ボクに?」
「はい。ミルドレッドの姿は、祝福の場で多くの貴族が目にしています。夫と同じ銀髪に、青い瞳。けれどエリアルの髪はピンク色で瞳も紫色をしています。このままでは――……」
「すぐに別人だと分かってしまう、か」
公爵夫人の瞳の色は、エリアルと同じ紫色をしているけど、髪の色は水色だ。顔立ちだって似ていない。誰がどう見ても、親子だとは思わないだろう。
「少なくとも、私も夫も、ミルドレッドが大事だから手放すことにしたのです。共にいた年月は少ないですが、今もあの子を愛していますわ」
「……エリアルは?」
「勿論、愛しておりますわ。実は引き取った時、エリアルの母親に言われたんです。自分がエリアルにできることは、これくらいしかないから、と。それを聞いた瞬間、私がミルドレッドを乳母に託した時の感情を思い出したんです。だからミルドレッドの代わりではなく、エリアルを我が子と同じように育てようと決意しましたの」
真っ直ぐボクを見つめる公爵夫人。その眼差しは力強く、表面を繕っている人間には到底見えなかった。
「それで、ユニティ殿にお願がありまして」
「え? ボクに?」
「はい。ミルドレッドの姿は、祝福の場で多くの貴族が目にしています。夫と同じ銀髪に、青い瞳。けれどエリアルの髪はピンク色で瞳も紫色をしています。このままでは――……」
「すぐに別人だと分かってしまう、か」
公爵夫人の瞳の色は、エリアルと同じ紫色をしているけど、髪の色は水色だ。顔立ちだって似ていない。誰がどう見ても、親子だとは思わないだろう。



