一応、ボクも魔女だからね。こんな口調だし、お洒落になんて興味のないボクだけど、この国でも一、ニを争う色男、カーマイン公爵の申し出を断ることなんて、できなかったんだ。
それにそんな色男の娘だ。さぞ可愛いんだろうな、と想像をしたら、見たくなってしまった、というわけである。
ボクは黒のフードだけ取り、パーティーの主役の元へと行く。こんな人で溢れ、シャンデリアの光を浴びているのに、泣きもしない赤ん坊。
来賓客は、カーマイン公爵が言ったように、ボクの登場を待ちわびたかのように、羨望の眼差しを向けてくる。これでも百歳を超えているが、魔女としては若い。見た目だけなら、人間の十六歳と変わらないせいだろうか。その眼差しの中には好奇、いや奇異な視線を感じた。
けれど揺り籠を覗いた瞬間、気にならなくなった。カーマイン公爵と同じ銀髪に、青い瞳。その無垢で愛らしい赤ん坊と、成長した強く美しい女性の姿が重なったのだ。
祝福を与える前にはよくある光景だから、何も不思議には感じなかった。違和感を覚えたのは、ボクだ。ボク自身の記憶にない光景が映像のように映し出され、頭に入っていく。
おそらく、その光景はパーティー会場の誰にも見えなかったのだろう。よろめくボクの体を、近くにいたカーマイン公爵が支えてくれたのだ。隣にいる公爵夫人の不安そうな顔が、さらにそれを物語っている。
それにそんな色男の娘だ。さぞ可愛いんだろうな、と想像をしたら、見たくなってしまった、というわけである。
ボクは黒のフードだけ取り、パーティーの主役の元へと行く。こんな人で溢れ、シャンデリアの光を浴びているのに、泣きもしない赤ん坊。
来賓客は、カーマイン公爵が言ったように、ボクの登場を待ちわびたかのように、羨望の眼差しを向けてくる。これでも百歳を超えているが、魔女としては若い。見た目だけなら、人間の十六歳と変わらないせいだろうか。その眼差しの中には好奇、いや奇異な視線を感じた。
けれど揺り籠を覗いた瞬間、気にならなくなった。カーマイン公爵と同じ銀髪に、青い瞳。その無垢で愛らしい赤ん坊と、成長した強く美しい女性の姿が重なったのだ。
祝福を与える前にはよくある光景だから、何も不思議には感じなかった。違和感を覚えたのは、ボクだ。ボク自身の記憶にない光景が映像のように映し出され、頭に入っていく。
おそらく、その光景はパーティー会場の誰にも見えなかったのだろう。よろめくボクの体を、近くにいたカーマイン公爵が支えてくれたのだ。隣にいる公爵夫人の不安そうな顔が、さらにそれを物語っている。



