「父上にはすでに、王位継承権を放棄する、と伝えた。一度問題を起こした俺が王になるより、弟の方が相応しいともな」
「理屈は分かるけど……」
なんだか勿体ないような気がした。学園の食堂で婚約破棄を言い渡してきた時のブルーノならいざ知らず、今のブルーノなら……と思ってしまったのだ。
「今の俺は、窮屈な王城にいるよりも、ユニティとこの国を見て回りたいんだ」
「誰も回るとは言っていないけど」
「そうか? 市場を散策している時のユニティは生き生きしていたが」
「あれは、山や森に籠っているだけだど出会えないものが、たくさんあるからで……」
「俺もだ。王城にいるだけでは、この国を知ることはできない。だが、国を回れば、巡り巡って父上と弟の支えになるだろう?」
理屈としては分かるけど……なんだろう、この押しの強さは。最初に子守を押しつけられた時の国王のようだ。
だけどあの時ほど悪くない、と思っている自分がいる。また、ブルーノと共にいられるのだという嬉しさが、心のどこかにあるのだ。
魔女として、特定の者や国に肩入れすることは許されない。だけど人間の寿命は短いのだから、一回くらい反してもいいか。隠れてやっている魔女も、おそらくいるだろう。
「仕方がない。また面倒を見てあげるよ」
子守ではなく、人質になったけどね。それでもブルーノにとっては関係なかったらしい。嬉しそうにしている姿を見ていたら、ボクもどうでもよくなったのだ。
まだまだ手のかかる王子様と、なんだかんだで引き受けてしまう魔女のボク。さて、次はどこへ行こうかな。
「理屈は分かるけど……」
なんだか勿体ないような気がした。学園の食堂で婚約破棄を言い渡してきた時のブルーノならいざ知らず、今のブルーノなら……と思ってしまったのだ。
「今の俺は、窮屈な王城にいるよりも、ユニティとこの国を見て回りたいんだ」
「誰も回るとは言っていないけど」
「そうか? 市場を散策している時のユニティは生き生きしていたが」
「あれは、山や森に籠っているだけだど出会えないものが、たくさんあるからで……」
「俺もだ。王城にいるだけでは、この国を知ることはできない。だが、国を回れば、巡り巡って父上と弟の支えになるだろう?」
理屈としては分かるけど……なんだろう、この押しの強さは。最初に子守を押しつけられた時の国王のようだ。
だけどあの時ほど悪くない、と思っている自分がいる。また、ブルーノと共にいられるのだという嬉しさが、心のどこかにあるのだ。
魔女として、特定の者や国に肩入れすることは許されない。だけど人間の寿命は短いのだから、一回くらい反してもいいか。隠れてやっている魔女も、おそらくいるだろう。
「仕方がない。また面倒を見てあげるよ」
子守ではなく、人質になったけどね。それでもブルーノにとっては関係なかったらしい。嬉しそうにしている姿を見ていたら、ボクもどうでもよくなったのだ。
まだまだ手のかかる王子様と、なんだかんだで引き受けてしまう魔女のボク。さて、次はどこへ行こうかな。



