魔女ユニティの誤算 ~悪役令嬢の役を降りたら、婚約破棄してきた王子が追いかけてきました~

「王城の祭壇の間で見たんです。ブルーノ王子様とユニティさん。お二人が会話していたのは、僅かでしたが、お互いにやるべきことが見えていて……私もそんな相手を見つけたい、と思ったんです」
「えっと、何を言っているの?」
「ふふふっ、いいんです。これは私の独り言だと思って聞いてください。予言の通り、その人とは結ばれないけれど、もっと素敵な人を見つけて、幸せになりますから」

 予言って、ミルドレッドが婚約破棄されて、追放される、というアレだよね。ブルーノとの婚約は、再度結ばれることは難しいって話だったけど……それはミルドレッドも分かっているはず。
 つまり……どういうこと?

 それを聞こうとミルドレッドの方を見たが、すでに彼女は来た道を引き返してしまった後だった。何か宣言した様子だったし、追いかけるのは野暮だろう。
 ボクはモヤモヤが残ったまま、エントランスに向かう階段を下りていった。

 するとタイミングを見計らったかのように、ブルーノが階段の下で立っていた。まるで誰かを待っていたかのような姿に、ボクは足を止めてしまった。