***
ミルドレッドと役割分担をしたお陰で、公爵と祭壇の間に入った時、すでにエリアルは担架に乗せられているところだった。
「エリアル!」
「大丈夫だ、公爵。今は眠っているだけだから」
「し、しかしだな」
公爵が心配するのも無理はなかった。眠っているとユニティは言っていたが、当のエリアルの表情は青い。血を流し過ぎた、とも言っていたな。
「公爵。我々は、我々にできることをしよう。ここはユニティとギルバートに任せて」
「ブルーノ王子……そうだな。エリアルはこのまま公爵邸に連れて帰りたいのだが、可能だろうか」
「ミルドレッドの時と違って、今のエリアルは血が足りないんだ。できれば安静にさせた方がいい」
「ならば、ここから近い客間を使ってくれ。いや、俺が先導した方が早いな」
今は緊急事態だ。使用許可などは後から出せばいい。
「それから侍医と女官を数名、手配するようにも言っておこう」
「あ、あぁ。ブルーノ王子、感謝する」
「公爵。それはエリアルが回復してからだ」
「そうだな」
ふらふらとエリアルに近づく公爵を見た後、ユニティと目が合った。俺が公爵を呼びに行く前から、ずっと回復魔法をかけていたのだ。エリアルの傍にいることなど、当たり前だというのに……なんだか、その視線がむず痒かった。
生温かい、というか。でも嫌な気分ではない。俺はユニティに向かって頷いた後、一息先に祭壇の間から出ていった。
扉の近くで、ミルドレッドが俺たちのやり取りを見ていることなど気がつかずに。
ミルドレッドと役割分担をしたお陰で、公爵と祭壇の間に入った時、すでにエリアルは担架に乗せられているところだった。
「エリアル!」
「大丈夫だ、公爵。今は眠っているだけだから」
「し、しかしだな」
公爵が心配するのも無理はなかった。眠っているとユニティは言っていたが、当のエリアルの表情は青い。血を流し過ぎた、とも言っていたな。
「公爵。我々は、我々にできることをしよう。ここはユニティとギルバートに任せて」
「ブルーノ王子……そうだな。エリアルはこのまま公爵邸に連れて帰りたいのだが、可能だろうか」
「ミルドレッドの時と違って、今のエリアルは血が足りないんだ。できれば安静にさせた方がいい」
「ならば、ここから近い客間を使ってくれ。いや、俺が先導した方が早いな」
今は緊急事態だ。使用許可などは後から出せばいい。
「それから侍医と女官を数名、手配するようにも言っておこう」
「あ、あぁ。ブルーノ王子、感謝する」
「公爵。それはエリアルが回復してからだ」
「そうだな」
ふらふらとエリアルに近づく公爵を見た後、ユニティと目が合った。俺が公爵を呼びに行く前から、ずっと回復魔法をかけていたのだ。エリアルの傍にいることなど、当たり前だというのに……なんだか、その視線がむず痒かった。
生温かい、というか。でも嫌な気分ではない。俺はユニティに向かって頷いた後、一息先に祭壇の間から出ていった。
扉の近くで、ミルドレッドが俺たちのやり取りを見ていることなど気がつかずに。



