公爵の入れ知恵のお陰で、国王との交渉はスムーズにいった。
これは偏に、国王が婚姻前の公爵夫人にアプローチをしていたとか、子ども同士を婚約させるなど、妙な執着があったからだろう。お陰で公爵が、国王の扱いが上手くなってしまっただけのような気がした。
もしくは乙女ゲームのシステムが絡んでいる、と思うのは深読みだろうか。ともかく交渉が上手くいってくれたお陰で、翌日、ボクたちは祭壇の間へ入ることができた。
「エリアル。大丈夫?」
ギルバートの声に、ボクは後ろを振り返った。カーマイン公爵家の騎士団の恰好をしているギルバートが、ドレス姿ではないが、貴族令嬢の恰好をしているエリアルに話しかけていると、妙に様になっていた。数週間前まで平民だったと思えない程である。
けれど今はそんな呑気に眺めている場合ではない。エリアルの顔色が悪くなっていたのだ。祭壇の間に入る時、ボクはエリアルに「準備はいい?」と尋ねた。その時は平然としていたのに……。
「私のことより……祭壇を……」
壊して、と言いたいのだろう。気持ちは分かる。具合の悪い原因が目の前にあるのだ。病気のように目に見えないものではない。怪我のようにすぐ治らないものでもない。
祭壇を壊せば、壊しさえすれば良くなるのだ。他力本願になるのも理解できる。
これは偏に、国王が婚姻前の公爵夫人にアプローチをしていたとか、子ども同士を婚約させるなど、妙な執着があったからだろう。お陰で公爵が、国王の扱いが上手くなってしまっただけのような気がした。
もしくは乙女ゲームのシステムが絡んでいる、と思うのは深読みだろうか。ともかく交渉が上手くいってくれたお陰で、翌日、ボクたちは祭壇の間へ入ることができた。
「エリアル。大丈夫?」
ギルバートの声に、ボクは後ろを振り返った。カーマイン公爵家の騎士団の恰好をしているギルバートが、ドレス姿ではないが、貴族令嬢の恰好をしているエリアルに話しかけていると、妙に様になっていた。数週間前まで平民だったと思えない程である。
けれど今はそんな呑気に眺めている場合ではない。エリアルの顔色が悪くなっていたのだ。祭壇の間に入る時、ボクはエリアルに「準備はいい?」と尋ねた。その時は平然としていたのに……。
「私のことより……祭壇を……」
壊して、と言いたいのだろう。気持ちは分かる。具合の悪い原因が目の前にあるのだ。病気のように目に見えないものではない。怪我のようにすぐ治らないものでもない。
祭壇を壊せば、壊しさえすれば良くなるのだ。他力本願になるのも理解できる。



